フォレストック認定制度とは適切に管理された森林から創出されるCO2吸収量を認証しクレジットとして発行する制度です。

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認定森林

釜石地方森林組合の管理森林

三陸復興の森 希望

森林の概要

森林所在地

岩手県釜石市、
岩手県上閉伊郡大槌町

森林所有者

釜石市ほか

認定対象面積

2,400.87ha

沿革

岩手県の南東部、三陸復興国立公園の中心に位置する釜石市は、総面積44,034ha、総人口31,738人(令和3年6月末現在)で、三陸地方における漁業の中心地として、また近代製鉄業発祥の地として知られており、最盛期の昭和38年には人口92,123人であったが、製鉄所の合理化の影響に伴い人口減少している。年平均気温は11.7℃、年間降水量1,693.2mm(いずれも1991~2020年平均)であり温暖湿潤気候域である。森林面積は、市の総面積の88.3%にあたる38,880haである。

また、釜石市の北部に隣接する大槌町は、総面積20,042ha、総人口11,269人(令和3年5月末現在)で、主な産業は三陸地方沿岸での漁業である。太平洋に注ぐ大槌川と小鎚川によって形成される沖積平野に地域の中心部が位置している。年間降水量は1,475mm(2000~2019年平均)、森林面積は町の総面積の87.8%にあたる17,616haである。

釜石市と大槌町は、三陸沿岸に位置しているため、海洋の影響と地理的条件から同緯度の内陸部と比較すると四季を通じて温暖な気候域である。太平洋沖合部で暖流と寒流がぶつかるため、海流の状態によっては、夏季に冷涼な海風が入りやすい。特に春から夏(6月〜8月)に吹く冷たく湿った東よりの風であるやませの影響を受けることもある。積雪は内陸部と比較してそれほど多くなく、さらに近年の積雪は少ない傾向にある。

2011年3月には東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により引き起こされた東日本大震災により、沿岸域のスギ林は海水浸水によって立ち枯れの被害を受け、また市街地で発生した火事の延焼による山火事により、沿岸域の森林は広範囲にわたり被害を受けた。また釜石市役所、大槌町役場のほか、釜石地方森林組合事務所も甚大な被害を受け、役場や事業所が流失した。現在は大槌町役場、森林組合は移転し新しい事務所で業務を行っている。

森林・管理等の概要

対象地は沿岸のリアス式海岸に沿った斜面地に位置する山林と内陸地に分布するが、いずれの山林も斜面勾配が急峻な地形が多い。フォレストック認定対象森林面積は2,400.87ha、人工林率は28.5%である。

人工林のうち、針葉樹林はスギ林、アカマツ林がそれぞれ48.2%と39.4%、カラマツ林が9%で、このほかごく小面積ではあるがヒノキ林がある。

大槌町では、内陸部にクリ-コナラ群落が人工林とモザイク状に分布している。さらに内陸の高標高域ではクリ-ミズナラ群落が分布している。

CO2吸収量クレジットの算定量
3年度 算定 5,259t-CO2
2年度 確定 5,266t-CO2
初年度 確定 5,223t-CO2
森林構成

生物多様性の評価

概要説明

沿岸域はリアス式海岸地形を覆うように森林が分布し、特有の森林景観を形成している。人工林はスギ、アカマツ、カラマツが多くを占めるが、所有地内にはミズナラ、コナラなどの広葉樹林地も散在している。アカマツ林では亜高木層、低木層が形成され、階層構造を有する各種樹林がモザイク状に配置され景観レベルでの多様性は高い。しかし、人工林に限って見ると、林齢構成は11~14齢級が全体の64%を占め、やや偏っている。現在は間伐を中心とした施業が行われている。

一部渓流沿いに林道が敷設され、渓流沿いまでスギが植林されている林分も見られたが、渓畔林、湿生植物群落を伴った渓流も見られ、比較的良好な渓畔環境を維持している。渓畔林の保全についてはこれまで文書化されていなかったが、2020年に森林認証取得のため、バッファーゾーンの設定・管理について森林管理計画書に明文化した。

鳥類の具体的調査データはなかったが、調査中には、メジロ、キビタキ、キセキレイ、カッコウ、ウグイスなど多くの野鳥の鳴き声や個体が確認された。また、イヌワシなどの猛禽類の狩場となり得る草地も確認された。

写真・地図

  • 海岸沿いのリアス式地形においては針葉樹と広葉樹が混交した多様な林分景観を形成している。

  • よく間伐がなされ樹冠に適度な空間が空いている林分が多かった。

  • 海岸近くのスギ林は100年生を超える林分もあり、良好な成長が維持されていた。

  • 土壌は主に褐色森林土であり、他には黒ボク土や黄褐色森林土もみられた。

  • 比較的標高の高いカラマツ林ではササに覆われている林床が多くみられた。

  • 渓流の河畔帯植生が良好に維持されており、十分な日光が届いていた。

  • 根張りが良く、胸高直径が60㎝を超える立木もみられた。

  • アカマツ林分の中には低木層もみられた。大きな松枯病の被害はなかった。

写真・地図

認定期間

2021.11.30 ~ 2026.11.29

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